一般に、キャリアにおいてスペシャリストとジェネラリストに区別されることがあります。スペシャリストとは、ある分野に特化した専門性の高いスキルを有する者を指します。一方ジェネラリストとは、広く浅い知識を有しあらゆる場面に即応できる人のことです。看護師においてのスペシャリストとジェネラリストは、職場選びで重要な役割を担います。特定分野の専門家として活躍したい看護師は、糖尿病外来や家族支援など細分化された医療分野で働くことを希望するでしょう。
看護のスペシャリストとしては、認定看護師や専門看護師などの特別な資格があります。このような資格を持つ看護師は、医療現場で他の職員を指導する立場に立ち専門的なスキルを発揮することが可能です。特定分野の医学知識も豊富なので、専門用語を介する医師とのコミュニケーションもスムーズになるでしょう。これらの資格は、看護師免許を持つ人が定められた臨床経験を経た上で、研修を受け認定試験にパスしてはじめて取得できます。ただし、専門看護師の場合は看護系の大学院を卒業することが条件です。認定看護師より取得のハードルは高いでしょう。
一方、看護のジェネラリストとしては、いかなる傷病に対しても幅広い医療・看護の知識を有している必要があります。ジェネラリストの看護師は、様々な傷病の患者が訪れる救急外来や内科外来の分野で活躍できるでしょう。ジェネラリストの看護師は、様々な傷病の患者の対応だけでなく、あらゆる医療器具の扱いについても熟達しています。